「千代の富士」(3部)
俺の宝は千代の富士の手形だ。
もうぞっこんラブ(死語)だ。
この間まで手形もサインも
コピーだって事に気付かなかったくらい
彼に盲目だ。
6月1日。
何の日だか知ってるか?
知らないヤツは俺がさばぁーく!!!
本能寺の変の前の日とかっていう答えも駄目だ。
そんなマニアックな事言われても 俺は分からん。
半分高校生活捨ててるからな。
…そう。
彼さ。
彼がこの世に生を頂いた日さ。
俺は毎年こっそりケーキを買ってきて 一人祝いをしている。
この事実を知ったら 千代の富士は泣くな。
部屋によんでくれるだろう。
ちゃんこのサービスもあるかもしれない。
どうしようか。
俺、豚肉駄目なんだ。
しかし千代の富士がすすめてくれるだったら食うぜ。
場合によっては九重部屋に入門したっていい。
男っていうのは ああいう人の為に働くものだ。
ひたすら そう 思うようになってるんだ。