ぼくはオペレーター(5部)

こんばんは。
日本に行ったことのあるドッピオです。

好きな寿司ネタは↓
えとね、えんがわだよ

です。

 

ちなみに、コンビニのおにぎりのビニールを順番通りに剥いて
上手く海苔が巻けたコトがないのと、
チキンラーメンに卵をのっけて、写真どおりに出来た試しがないのが
今も心残りです。

そうそう、モ●バーガーのバーガーが包んであった袋に食べたあと、
キャベツがこんもり溜まるのは僕だけでしょうか・・・。

好きなタレントは仲間由紀恵。
好きな雑誌はホットペッパー。
時々最終木曜日に貰えて嬉しかったです。

日本へはバックパッカーで行って、そのまま就職しちゃいました。
(違法)
就職って仕事は何…?って…

ふふふ。
日本語を覚えるために、コミュニケーターになったんですよ。

そうそう、ある日、こんなコトがありました。

とうるるるるる
とうるるるるる

がちゃ
「はい、***(会社名)受注センター担当ドッピオです!」

オペレーターは声が命
声が命の、ドッピオです! そんな感じで元気よく出ました。

「あ、***(会社名)さんかえ?わし、一個注文したいんじゃが」

相手は、おじいちゃんみたいです。
おじいちゃん大好きッコの僕には、たまらない相手です。

「はい!お一つ注文ですね。それではお客様のお電話番号から…」

僕の日本語も段々板についてきました。
順調に受注も受けられます!
声が命の、ドッピオです!

「では、次にお客様のお名前を、漢字で教えて頂けますか」

「わしの名前かえ(ふがー)」
「はい。そうです」

ところでこのおじいちゃん、会話の始めから何か言葉を発する度に

「ふっがー」
「ふっがー」

という息が、耳に入ってきていて、それだけが少し辛かったです…。

まるで、耳にかかっているかの様な錯覚まで覚え…。

でも我慢です!
声が命のドッピオです!

「わしの名は、たなかとくたろう っちゅーんじゃ」

「はい、たなかとくたろうさまですね!」
(声が命のドッピオです!)

「おう、トクタロウという字はな、損得のトクだ」

「はい、そん・・とく・・・のとくですね」

「そうだ。トクガワイエヤスのトクだ」

「…お客様…徳川家康のトクは、損得のトクではありませんが…」

「ああ?」

「あの…徳川家康のトクは、損得の…」

「損得のトク!
徳川家康の
トクじゃあぁぁぁ!!

(ふっがはぁー)」

…このとき、何かが僕の中で壊れました。

声が命のドッピオです!

そんな気持ちも、ぶっ飛ぶほど壊れました。

…あとは、記憶が定かではありません。
気付いたらイタリアに帰ってきていて
気付いたら給料が「ボス」から、振り込まれている、
そんな生活になっていました。

オワリ